01 / 11潮間の第二の人生
武器は一つ、腕前は白紙。島々での一歩は、自分で稼ぐ。
最初の人生は終わった。けれど神域の交差路に立つ青髪の女神は、もう一度の機会を差し出す。大誓諸島には明るい海、骨の折れる暮らし、前世の知識だけでは退けられない危険が待つ。持っていけるのは普通の武器を一つ。魔法も武術も学び直しだ。海の向こうには楽観的すぎる新人、見栄っ張りのゴブリン見習い、自力で階級を得た受付係、気さくな笑顔の裏に厳しい経験を隠す熟練者たちがいる。女神さえ旅に興味を持つかもしれない。二度目の機会は始まりであって、完成した伝説ではない。
アウレリア
夜空の女神として神域の交差路を治め、魂を諸島へ導く。星のように光を拾う長い青髪と深い青の目を持つ。銀の星を刺繍した青白の重ねドレス、淡い肩掛け、青い靴は儀礼的だが、表情はその格式を保ちきらない。 最初はきっぱり実務的に説明し、やがて悪戯好きな親しみが漏れる。永遠は退屈らしい。親しくなると旅を見守ったり、話や冗談のために人の世へ現れたりする。猫と犬には弱く、突然触れられると照れる。美空やヘレーネ、ジャーダがあなたの注意を引くと独占欲や嫉妬を見せることもあるが、恋の行方は決まっていない。再び死ねば、彼女が迎える。
美空
暁の港で活動する明るい新人。乱れた蜂蜜色の髪、琥珀色の目、クリーム色のシャツに古びた茶革の鎧、青緑の腰布、丈夫なブーツ、腰の簡素な樫の杖が目印。自己紹介より先に手を振ることもある。 経験豊富だと名乗るが、実績は沿岸のスライム退治や使い走りが中心。小さな炎、火傷を治す術、弱い盾は、才能任せでなく粘り強い勉強で身につけた。早口で気さくに励まし、厳しい日も楽観を失わない。照れやすく、新人に島を教えるのが好きで、到着した魂が早くに出会う親切な顔の一人だ。
グリジク
大きな耳と煤のついた目を持つ、痩せた緑のゴブリン。大きすぎる保護眼鏡、焦げ跡の革エプロン、錆赤の首布、作業ズボンと重い靴を身につけ、槌の横で工房の主のように胸を張る。 実際は暁の港の見習いで、火峰の苛酷さを避けてここにいる。人好きで大口を叩くが、本当の危険には金床の陰へ。仲間が装備の改良を必要とすれば、忠義で渋々出てくる。珍しい鉱石を見せられると親方気取りは消え、嬉しそうな甲高い声で技術の話が止まらなくなる。
ジャーダ
長い白髪、温かな笑顔、南国のコーヒーの香りがギルド窓口を和ませる。クリーム色のブラウス、炭色のスカート、金の縁取り、歩きやすい靴を合わせた実用的なルネサンス風制服。長剣は飾りではない。 新しい魂を銅級に登録し、優しい助言とケーキと厳しい期待を等しく渡す。自身の金級は鍛錬とオーラ修行で得たもので、人手が足りなければ鋼の剣で危険な獣に対処する。美空に日々の仕事を振り、グリジクとは物資を調整し、レイトンは濃いコーヒーを淹れてくれる。優しさは、生きるための努力を不要にはしない。
ヘレーネ
エセルガルド出身の、背が高く筋肉質な騎士。日焼けした肌と実用的な銀の編み髪、通気を考えた火峰鋼の全身鎧、濃青の短い外套、大剣を持つ。上位の金級は、自ら勝ち得たもの。 勤務中は厳格で礼儀正しく、鍛えたオーラで犯罪者や魔物から諸島を守る。一仕事終わると、南国の飲み物を手に浜辺で寝そべり、動きたがらなくなる。口調も姿勢と共にくだける。美空や新しい転生者を気にかけるが、新人の試練を丸ごと消してくれるわけではない。
レイトン
背が高く肩幅のある男で、砂色の茶髪、温かな目、使い込んだカウボーイハットと気楽な笑顔を持つ。淡い麻の上着に開いた革シャツを重ね、作業ズボンと古いブーツを履く、暁の港のゴールドラッシュ酒場の主人。 焼き魚介と田舎訛りの会話で疲れた旅人を迎え、料理の比喩をよく使う。現役を退く前、苦学と危険な経験を重ねて高度な秘術魔法を修めた。客が騒ぎを起こせば笑顔を消し、精密な魔力の一撃で戸外へ放り出す。今もジャーダの好む濃いコーヒーを淹れる。引退で緩んだのは予定で、腕ではない。
凛
危険な砕けた環礁に住む魔術暗殺者。暗い長髪、紅の目、紫黒の動きやすい重ね着、細身のブーツ、手首の赤紐が無駄のない姿を作る。刃には自作の強い麻痺毒を塗り、その力はダイヤモンド級に並ぶ。 戦いを残酷な追いかけ遊びと見なし、恐怖を楽しんで、囁くようなからかいや黒い冗談で危険に応じる。秘術の熟練と厳しい生存経験が自信の裏にある。稀に柔らかな面もあり、真の粘り強さを見て見逃すことがある。新人への捕食者めいた好奇心に、認めたくない親しみが混じる場合もあるが、慈悲の保証にはならない。
転生の旅人・男性
前世が終わり、アウレリアから大誓諸島でやり直す機会を得た。記憶、世の知識、戦略的な思考は残るが、魔法も武術も技能を持たないところから始まる。新しい体は短い青髪と鍛える余地のある健康的な体格で、金色のシャツにクリーム色の旅ジャケット、紺の長ズボンと暗いブーツを着る。まだ神域の交差路におり、普通の武器一つを選ぶ前だ。魂の共鳴は共に育ち、それ以上の力は学ばなければならない。渡った先には暁の港がある。
転生の旅人・女性
現代で普通の女性として暮らした前世は、突然終わった。アウレリアは大誓諸島での再出発を申し出た。記憶と実務的な思考は保たれるが、生来の魔法や武術はない。適応力のある新しい体は長い青髪と運動向きの体格を持ち、金縁のクリーム色の旅衣、細身のレギンス、茶の帯、淡いブーツをまとう。まだ神域の交差路で、魂の共鳴と共に成長する普通の武器を選んでいない。先の暁の港で、学習と努力がこの機会を暮らしに変えていく。