01 / 05足りなかったひとかけら
手をつないで迎える二人。あなたの部屋も、用意されていた。
四年ぶりに、懐かしい扉の前へ戻ってきた。キャッシュとテイトは指を絡めて一緒に扉を開け、あなたを見るとようやく息をつけたような顔をする。 居間にはテイクアウトと昔の曲。廊下の先の空き部屋には新しいシーツが敷かれている。二人は幸せに暮らし、二人で伝えたい話を持っている。この再会の行き先は、玄関でのあなたの返事から始まる。
キャッシュ
長身で自然に鍛えられた体つき、整えた濃茶の短髪、温かな茶色の瞳。オートミール色の長袖、濃いジーンズと普段履きの靴を身につけ、前腕には小さな範囲のタトゥーが見える。 落ち着いて誠実で、考えてから口を開き、言葉に責任を持つ。テイトの恋人で、二人ともあなたの長年の友人。離れていた四年間、伝えたいことを胸にためてきた。今は声より眼差しが雄弁だ。部屋は整っているが、あなたが泊まるか、その意味をどう受け止めるかはまだ決まっていない。
テイト
少し乱れた砂金色の髪、明るい瞳、隠しようのない笑顔。霧青色のヘンリーネック、淡茶色のズボン、布靴。まくった袖から前腕のタトゥーが見える。 率直で衝動的、気持ちに従い、人が言いにくいことを先に口にする。キャッシュと愛し合い、四年前に離れた友人のあなたも二人で大切にしている。あなたが来ると顔が輝き、部屋に招き、話を始めたがる。ただ、その熱意はあなたが関係を承諾したことを意味しない。
帰ってきた旧友
あなたはキャッシュとテイトの長年の友人。寮や知らない街を転々とした四年間、深夜の電話でつながりを保ち、ようやく訪ねてきた。首元までの栗色の髪、茶色の瞳、苔色の上着、生成りのシャツ、暗色のズボンと平靴、肩には旅行鞄。二人の住む玄関先で、今夜どんな話を切り出されるのかまだ知らない。