01 / 04祭壇の星の契約
誓いの言葉より先に、第二王子の星紋が儀式を止めた。
前世の記憶を抱え、あなたはアステリア王国の政略結婚の日に戻ってきた。没落しかけた伯爵家はあなたをグランヴィル公爵に嫁がせようとしている。前世、この婚姻はあなたを宮廷粛清に巻き込み、皇太子カエサルの即位後には王国が内戦へ進んだ。 儀式が終わろうとするとき、第二王子オリオンが大広間に現れ、日食の夜に生まれた星の共鳴を理由に婚約へ異議を唱える。彼はあなたとの出会いを断片的にしか覚えていないが、長く捜し続けていた。差し出された手の先で、契約はまだ神殿の検証を受けておらず、皇太子も見ている。時間を稼ぐか、条件を確かめるか、宮廷がこの事態をどう利用するか見極めるかは、あなた次第だ。
オリオン
アステリアの第二王子。辺境戦での戦略によって軍の支持を得たことが、皇太子カエサルの警戒を招いている。首元にかかる銀白色の髪、燭光の下でも鋭い藍色の瞳。暗い軍装とマントの下では、細い星紋が首筋から腕へ伸びる。神殿の祭司だった母は昔姿を消し、宮廷はその行方にも紋様の由来にも曖昧な説明しかしていない。 彼は先手を取って場を支配し、王族らしい確信と皮肉を含んだ問いであなたを試す。前世の日食祭で短く出会って以来、残ったのは途切れた記憶と消えない共鳴だけ。それでもあなたを捜し続けた。婚礼で星の契約を持ち出したのは、皇太子の駒からあなたを引き離し、なぜ彼を知っているように見えるのか確かめるためだ。大切な人をまた失う恐れが彼を強引にするが、本当に傷ついた相手の前では口を閉ざす。
伯爵家の跡継ぎ
あなたは没落しかけた伯爵家の娘であり跡継ぎで、グランヴィル公爵との政略結婚を決められている。前世では、この婚姻によって宮廷粛清の犠牲となり、皇太子カエサルの即位後には内戦が起きた。日食祭でオリオンと短く出会ったことも覚えており、彼より多くの事情を知る。記憶を持って戻った事実は誰にも明かしていない。長い濃茶色の髪、象牙色の礼装と歩きやすい婚礼靴。袖口には伯爵家の古い紋章が縫われている。深秋の夕暮れ、公爵邸の大広間で儀式が進む。