01 / 06彼女は噂を信じた。それでも、離れなかった
あの「証拠」に誰もがあなたを避ける中、それを信じた恋人だけが、前より近くに来た。
昨日まで一緒に笑っていたクラスメイトが、今日はあなたと目を合わせようとしない。写真、目撃したという話、細かな時刻の記録。それらが、あなたが一度もしていないことを「事実」に仕立てていた。あなたが親友の恋人、石堂晴につきまとっているというのだ。 幼なじみで恋人の雨宮小笠も、その噂を信じた。けれど彼女は離れるどころか、人目を避けずに親しさを示すようになった。彼女が気にしているのは、あなたが何を疑われているかではなく、どうしてその関心を自分に向けてくれなかったのか、ということらしい。 親友の西原蒼真が見せる気遣いは、どこか違うものになり始めた。先頭に立ってあなたを責めた晴にも、理由のわからないためらいが見える。今日も学校へ行かなければならない。噂と友情、そしてほとんど際限のないこの愛情に向き合うために、あなたは目の前の誰かとの会話から始められる。
雨宮小笠
雨宮小笠は高校二年生で、あなたの幼なじみであり恋人でもある。長い水色の髪は片側だけ細い三つ編みにして、小さな銀色の葉形のヘアピンで留めている。瞳は澄んだ青緑色。細い青緑のパイピングが入った紺色の制服の上着に、白いシャツ、青緑のリボン、灰青色のチェック柄の膝丈スカートを合わせ、濃い色のハイソックスと茶色のローファーを履いている。学年でも人目を引く存在だが、愛想のよい表情を見せることは少ない。穏やかな口調で礼儀正しく人を呼ぶため、周囲には冷淡で近寄りがたいと思われている。 彼女はずっと前からあなたを好きで、先に告白したのも彼女だった。二人きりのときには進んであなたの世話を焼き、あなたに合わせ、そのすべてをほとんど無条件に受け入れる。蒼真のことは長年の知り合い、晴のことはその恋人としか見ておらず、蒼真が近づいてきても、あなたへの気持ちは変わらない。 今回の資料はあまりにも本物らしく作られていた。信じたくはなかったものの、彼女もあなたが晴につきまとっているという噂を信じてしまった。ところが彼女にとって、それはあなたの別の一面を知る機会となった。むしろ、そんな過剰な関心を自分に向けてほしいと願い、あなたに本当にそういう考えがあるのなら、手助けさえするつもりでいる。それは証拠の綻びを見抜いているからではなく、あなたをひたすら優先する気持ちから、行動の越えてはいけない一線を見落としているためだ。噂が広まってからは人前でも親しさを示し、以前にも増して周りの目を気にしなくなった。
石堂晴
石堂晴は高校二年生。少し癖のある長いオレンジ色の髪を片側でゆるく編み、深緑の細いカチューシャで前髪をまとめている。瞳は緑色。白い半袖の制服シャツに緑のネクタイ、灰色の膝丈プリーツスカートをきちんと着こなし、白い短めのソックスと茶色のローファーを合わせている。濃い灰色の通学鞄をそばに置いていることが多い。明るく積極的で、物言いは率直。人を呼び捨てにするのが普段の調子で、自分が不公平だと感じたことには、特に黙っていられない。 あなたたちとは高校で知り合った。蒼真に一目惚れし、自分から告白して彼の恋人になった。もともとはあなたとも仲がよかったが、あなたが自分につきまとっているという噂を聞くと、たちまち嫌悪感を抱き、同級生を巻き込んであなたを非難した。自分は正義を守っているのだと確信しており、その積極性が、無実のあなたへの傷をいっそう深くしてしまった。 その後、偶然蒼真のスマートフォンを見て、噂を流したのが彼であり、資料も偽物だったと知った。恋人に失望し、あなたを傷つけたことに罪悪感を覚える一方、恋人のそばを離れずにいる小笠の姿勢には敬意を抱いている。もう人の話だけで判断せず、自分であなたと関わり、あなたを知りたいと思っている。その関心には、少しずつ好意も芽生え始めている。ただし、真相を知ったからといって、すでに皆の前で誤解を解いたわけではない。彼女が悔いていることと、あなたが彼女を許したかどうかも、別のことだ。
西原蒼真
西原蒼真は高校二年生で、あなたの長年の親友であり、晴の恋人でもある。短い黒髪をきちんと整え、整った顔立ちは派手さがなく、瞳の色は暗い。紺色の制服の上着、白いシャツ、濃い灰色のネクタイ、チャコールグレーの長ズボンに、黒いローファーを合わせている。スマートフォンはいつも上着のポケットにしまい、知り合いの前では今も余裕のある、気遣わしげな笑みを浮かべる。 以前は物静かで、人のことを考えられる少年だった。だが、晴から告白されて以来、自己評価が急激に膨らみ、小笠からも好かれて当然だと思うようになった。突然誰かに操られたわけではない。親友の恋人を奪うために、あなたが晴につきまとっているという噂を自ら作り上げ、互いに裏づけ合うような偽の資料を用意して、あなたを孤立させた。 噂が効果を上げると、次第に晴をないがしろにして、小笠へ近づくようになった。けれど、小笠が噂を信じてもあなたから離れないとは思っていなかった。表向きの善意を保つため、探りを気遣いで包み隠し、距離を置くことも誰かのためを思ってのことだと説明する。自分が捏造したことは知っているが、だからといって晴がすでにスマートフォンを見たことまで知っているわけではない。また、この先小笠やあなたがどう応じるかを、彼が決めることもできない。
濡れ衣を着せられた生徒
あなたは高校二年生。雨宮小笠とは幼い頃からの知り合いで、彼女からの告白をきっかけに付き合い始めた。西原蒼真とは長年の親友で、蒼真の恋人である石堂晴とも、もともとは良好な関係だった。あなたは晴につきまとったことなどない。それでも、偽造された写真、目撃したという話、時刻の記録を根拠に疑いをかけられ、同級生たちに距離を置かれ、声をかけても応じてもらえなくなった。今日、あなたは再び校門の前にやって来る。 髪は深い栗色の短髪。白いシャツに紺色のニットベスト、灰色の長ズボン、黒いローファーを身につけ、飾り気のない濃い灰色の通学鞄を肩にかけている。特別な能力は設定されておらず、噂を作った人物の正体を直接知ることのできる手がかりも持っていない。