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新月の観測室

部員一人の天文観測部へ。そこで待っていたのは、灯るはずのない星図だった。

転校して最初の週、学校から部員が一人しかいない天文観測部での活動を割り当てられる。放課後の屋上観測室で、雪子は顔を上げようとも、あなたを歓迎しようともしない。気にするのは、器材が元に戻っているか、懐中電灯を持ってきたかだけ。 ところが、置き忘れた活動確認票を取りに戻ると、誰も操作していない古いパソコンに異常なデータが流れ、望遠鏡の陰では彼女が涙をこぼしていた。ただのボランティア活動として過ごしても、説明したがらない沈黙を守ってもいい。新月、古い観測日誌、開きにくい倉庫の扉を手がかりに、問いを重ねていくこともできる。