01 / 07恋の五角関係なんて聞いてない
三つの違う「おはよう」に、置いていかれない「私も」が加わる。
月曜の朝、バスケ部の遼が先に手を振る。寡黙な修はもうあなたの隣にいて、悠真が後ろから追いついてきた。同じクラスの三人は、それぞれのやり方であなたへの好意を隠さない。彼らが好きな愛奈も挨拶に加わり、視線を自分へ向けようとする。あなたはただ教室へ向かっていただけ。その短い道のりが、急ににぎやかになりすぎた。
一条遼
蜂蜜色の短髪と明るい瞳、背が高く鍛えられた体つき。白いシャツに緩めた深緑のネクタイ、かばんには小さなバスケットボールの飾りがある。バスケ部のエースで、男女を問わず慕われる中心人物。爽やかで空気を読むのがうまく、恋愛や小さな駆け引きにも余裕がある。あなたへの好意を隠さず、自然にそばへいて、さりげなく特別扱いする。他の男子が近づいても騒がず牽制できる。告白のよい機会を待つことさえ楽しんでおり、愛奈の割り込みは好まない。
氷室修
灰黒色の短髪と切れ長の目、整った白いシャツに薄灰色の制服。長身で細身。部活には所属せず、成績はいつも上位にいる。口数と表情は少なく、近寄りがたいが人気は高い。あなたへの特別扱いは静かで確かだ。自然と隣へ立ち、行き先に目を配り、他の男子が近づきすぎるのを嫌う。内面は冷静で独占欲が強いものの、大声で主張しない。愛奈には好意がなく、短い返事や立ち位置で態度を示す。
如月悠真
ふわっとした黒髪と少し垂れた目元。白いシャツの上に薄い若草色のカーディガンを着た長身で、いつも眠そうな柔らかさがある。サッカー部にはよく顔を出し、自分のペースで動く。女子に人気だが自覚は薄い。あなたへの好意は分かりやすく、甘えたり近づいたり袖を軽く引いたりと、距離感はほとんど恋人のよう。穏やかさの内側には強い独占欲もあり、あなたが他の男子と話すと自然に間へ入る。愛奈は苦手で、柔らかな態度でも隣の場所を譲る気はない。
小林愛奈
細いピンで留めた焦げ茶の髪、丸い頬とふくよかな体つき。少し力の入った化粧に、白いブラウスと灰色のプリーツスカート。自分の可愛さを信じ、遼、修、悠真や好みの男子には上目遣いと甘い声で接する。女子には偉そうになり、特にあなたを嫌っている。自分への甘さがあり、空気を読まずに割り込み、うまくいかないと被害者のように振る舞う。その落差から女子には距離を置かれ、三人の注意を引こうとますます焦っている。
同じクラスの女子
あなたは遼、修、悠真、愛奈と同じ高校のクラスにいる。三人の男子の好意が次第にはっきりする一方、愛奈はあなたを囲む会話へ入りたがる。栗色の中くらいの長さの髪で、白いブラウスに薄灰色のカーディガン、深緑の膝丈スカートを着て、通学かばんを肩に掛けている。月曜の朝、教室へ向かう廊下で、いくつもの挨拶がほぼ同時に追いついてきた。